いちのりの資産運用日記

積立投資しながら大暴落を待ち望むオトコの投資人生

米国株関連ニュース【インフレ対策と言っても昔と今じゃ違うのよ】

FRBの対インフレ戦略、物価過熱で複雑に

 

米連邦準備制度理事会FRB)の幹部らはこの2カ月、0.5ポイントの利上げによって物価上昇圧力が弱まるまで経済を減速させてインフレを抑える計画に、投資家を適応させようとしてきた。

 今週の連邦公開市場委員会FOMC)では、10日に発表された5月のインフレ率が40年ぶりの伸びとなり、消費者の長期インフレ期待が14年ぶりの高水準に達したことを受けても、FRB幹部らがそうした対応で問題ないと感じているかどうかが明らかになるだろう。調査ベースで計測されるインフレ期待は、それが自己実現的であると考える中銀関係者にとって重要な意味を持つ。

 一部のアナリストは、FRBのジェローム・パウエル議長が市場の意表を突き、予想を上回る0.75ポイントの利上げに踏み切ることもあり得るとみているが、そうした動きはFRBの今年の対応から大きく逸脱することになるため、実現性は低いままだ。

 FRB幹部らが他の手段(15日に発表される新たな金利・経済見通しなど)を通じて、より積極的な姿勢を発信できる状況では、なおさらだろう。パウエル氏は15日の記者会見で金利見通しについて詳しく語るとみられる。

 15日に関してより大きな注目が集まっているのは、FRB幹部らが今年と来年の金利はどこまで上昇すると予想しているのか、そしてパウエル氏が7月のFOMCで0.75ポイントの利上げに道を開くかどうかの2点だ。

 FRB幹部らは最近、今週に予想通り政策金利を0.5ポイント引き上げ、7月にも同様の利上げを行う見通しを明らかにした。ただこうした発言は、FRB幹部らの予想以上に悪い統計が10日に発表される前のものだった。

 パウエル氏は2022年に入り、FRBがどの会合で政策金利をどれだけ引き上げるかよりも、市場が今後1年間に政策金利はどこまで引き上げられると予想しているかの方が重要との考えをにじませてきた。

 パウエル氏率いるFRBは、実際の利上げより早く借り入れコストに影響を与える方法として、FRBの政策意図を市場に伝えるコミュニケーションに重きを置いている。ベン・バーナンキFRB議長はこれを「(金融政策の)98%はコミュニケーション(市場との対話)で2%はアクション(行動)」という名言で表現した。

 市場で決まる借り入れコストはFRBの政策変更を織り込み、すでに政策金利を上回るペースで上昇している。

 FRBは今年、政策金利を0.75ポイント引き上げ、0.75〜1%としている。だが、FRBが追加利上げを示唆しているため、30年物の住宅ローン金利(平均)は過去6カ月で2ポイント余り上昇した。従来よりもペースが速く、住宅需要を急速に冷え込ませている。

 こうしたFRBの情報発信はフォワドガイダンスとも呼ばれ、今年は重要性が増している。FRBが現在の高インフレ環境にどのように政策対応するか、いわゆる「反応関数」について、投資家には参考となる近年の経験がほとんどないからだ。

 カリフォルニア大学バークレー校のジョン・スタインソン教授(経済学)は「FRBは市場に反応関数を理解させようと、より意欲的になっている」とし、「FRBは数カ月遅れとなっていたが、(口頭でのガイダンスを利用することで)遅れを取り戻した」と述べた。

 FRBはこの20年間の大半にわたり、フォワドガイダンスを政策手段として活用してきた。FRBは2004年の利上げ開始時に、市場に大打撃を与えないペースで利上げを進めることを政策声明で示唆した。予告なしで政策金利を急激に引き上げた10年前とは対照的だった。

 パウエル氏率いるFRBは今年、インフレ予測能力に自信がないため、こうした書面のガイダンスを利用していない。それでも、四半期ごとの金利見通しやパウエル氏の記者会見といった他の手段によって、FRBは経済全体の借入金利に影響を与えることができている。

 0.75ポイントという、より大幅な利上げについてFRBがまだ議論していない理由の一つはこれだ。FRBはそうした利上げの代わりに、利上げペースの加速を示唆したり、(0.5ポイントの利上げを長期化するなどの形で)打ち止め水準の引き上げをほのめかしたりすることで、長期ローンの借り入れコストを押し上げることができる。

 シカゴ地区連銀のチャールズ・エバンス総裁は5月に記者団に対し、そうしたコミュニケーションの道具がなければFRBは「より場当たり的な」利上げを余儀なくされていたかもしれないと語った。

 

 FRBが従来よりも直接的・頻繁に情報発信を行っていることに批判的な向きもある。元財務長官のローレンス・サマーズ氏は最近、パウエル氏の記者会見に合わせて市場が時に急変する状況を、患者を弱らせる治療に例えた。

 サマーズ氏は5月の会合で、元FRB議長のポール・ボルカー氏とアラン・グリーンスパン氏は「デルフォイの神託が理解したこと、そしてその後の中銀関係者が理解しなかったこと」を理解していたとし、「自分が全知全能であると広く信じられており、実際にはそうではないと分かっているなら、多少曖昧(あいまい)で謎めいた話し方をするのが最善だ」と述べた。

 スタインソン氏はこれに異を唱える。「FRBが過去に引き締めないし緩和を行った時、市場はそれがどの程度続くのか、今ほどは予想できなかっただろう」とし、「すなわち、引き締めが長期金利を押し上げて経済に影響を及ぼす速度が、格段に速くなっている」と述べた。

 要は、この数カ月間はフォワドガイダンスがFRBの最も強力な手段になっているということだ。「FRBは言葉によって利回り曲線を実際に動かすことができる。そのつもりがないなら、そうした力を手放しているだろう」とスタインソン氏は述べた。

 経済を加速・減速させるために金利を変更しても、それが借り入れや支出の判断に直ちに反映されるわけではない。経済学者のミルトン・フリードマンは、金融政策の効果は「長くして変わりやすい遅れ」を伴うと表現した。スタインソン氏によると、パウエル氏率いるFRBが今年これまでに成し遂げたことは、こうした遅れを縮める可能性がある。

 確かに、パウエル氏にはガイダンスを提供する余裕がいくらかあった。FOMCのメンバーらが会合1週間前のブラックアウト期間に先立ち、今週と7月に0.5ポイントの利上げを行う暫定計画で足並みをそろえていたからだ。そうしたコンセンサスは長続きしないかもしれない。

 さらに、難しい議論も控えている。利上げの開始時期と同様、利上げの停止時期も判断が難しい。パウエル氏は今後、二つのリスクに直面する。利上げが遅すぎるか利上げ停止が早過ぎるかしてインフレ率がFRBの目標水準である2%を上回る厄介な状況が続くリスクと、利上げが行き過ぎて深刻な景気後退を引き起こすリスクだ。

 パウエル氏は今のところ、金利を調整するために定例会合を待つ必要がないことを示そうとしている。

 

Copyright (c) 2022 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.

 

私見

6/13の記事の為、すでに6月の政策金利が0.75%上げる

ってことに決まりました。

 

そこから言えるのはこの記事が出る2日後の事ですら

偉そうにつらつらと上の文章で政策金利について

述べているけれど所詮その程度の予測でしか

ないということが露呈された形になっています。

 

なのでここから言える事は経済の専門家でも

直近の予想を外してしまうんだから

長期の予想なんて当たるはずがない

当たるはずもないんだからアテにすることもないし

もっと言えば当たらなくても相場の波を

上手く泳ぐことさえできれば儲ける事も可能

 

どうしても当てたい!!という気持ちから

外れた時の対処をあまり考えてなかったり

外れた時のカバーがうまくできなかったことで

耐えれなくなって損切したりと、その後の

投資行動でヘマをすることで損が発生してしまう。

 

相場を短期で読めない、だからこそ

今の価格に対してどう対応するのか?という

泳ぎ方が投資には重要なのかなと思います。

 

 <スポンサーリンク>