いちのりの資産運用日記

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ナスダック100関連ニュース【そりゃいつまでも爆増しないわ普通】

ハイテク大手の広告事業、低迷は一時的でない

 

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」


オンライン広告の実績は今年に入ってから芳しくなかったが、状況は悪化している。ウォール街はその度合いを過小評価しているのかもしれない。

 金利の上昇、ロシアのウクライナ侵攻、インフレの高進といったマクロ経済的要因が絡み合い、オンライン広告市場は第1四半期(1-3月期)に出鼻をくじかれた。そしてそれ以降、事態はさらに悪化。インフレ率だけをとってみても、5月には数十年ぶりの高水準に跳ね上がった。メッセージアプリ「スナップチャット」の親会社スナップのエバン・スピーゲル最高経営責任者(CEO)は5月末、「マクロ経済環境がわれわれの予想以上に大幅かつ急速に悪化したことは間違いない」と述べ、第2四半期(4-6月期)の売上高および税引き前利益が、わずか1カ月前に出した予想を下回るとの厳しい見通しを示した。

 これは第2四半期半ばにして見られた不吉な兆候であり、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズのマーク・ザッカーバーグCEOも同様の危機感を持ってこの四半期を終えた。ザッカーバーグ氏は先週行われた全社員との会議で、メタが今年のエンジニア採用目標を30%減らすことを明らかにしている。また、ロイター通信の報道によれば、同氏は現在の状況について「最近では最悪の落ち込みの一つ」と述べた。フェイスブックの広告事業はスナップチャットよりもはるかに大きいが、アナリストの現在の予想では、フェイスブックの4-6月期の広告収入は、同社史上初めて前年同期比の伸びがゼロになると見られている。

 だが、痛みを感じているのはフェイスブックだけではない。ファクトセットのコンセンサス予想によると、メタ、グーグルの親会社アルファベット、ツイッター、スナップ、画像共有サイトのピンタレスト、アマゾン広告部門の4-6月期の広告収入の合計は972億ドル(約13兆2200億円)と、前年同期比9%増にとどまるとみられている。予想通りなら、1-3月期(17%増)と比べて明らかな減速であり、2020年4-6月期(新型コロナウイルス感染症の流行発生とロックダウンで、旅行業など主要分野の広告が激減)以来最も低い伸び率となる。

 こうした4-6月期の減速は、6社それぞれの業績にも表れると思われる。ただし、マクロ経済的要因による負荷は6社すべてに等しくかかっているわけではない。グーグルは主軸の検索部門が依然として広告事業の大部分を占めており、これまでのところ、他の部門より底力があることが証明されている。そのため、グーグルの4-6月期の総広告収入は、前年同期比12%増の567億ドルと予想されている。

 これとは対照的に、フェイスブックでは、アップルが昨年iOSのプラットフォームを変更したことによる影響への対応がまだ続いている。また、「TikTok(ティックトック)」が存在感を拡大していることも、痛手が拡大している原因の一つとなっている可能性がある。イーマーケターは先週公表したリポートで、ティックトックの今年のグローバル広告収入は116億ドルを超えるとの予想を示した。この通りであれば、前年比で200%増となり、全体的な規模でスナップ、ツイッターピンタレストを上回る。ティックトックは、グーグル傘下のユーチューブとも競合しており、ユーチューブの広告収入は、過去4四半期の平均42%増から、4-6月期は前年同期比8%増に鈍化すると予想されている。

 市場予想では、広告収入の伸びは今年下半期に持ち直すと見られている。だが、経営陣や専門家の間ではリセッション(景気後退)が差し迫っているとの見方が高まっており、こうした持ち直しへの期待は、ますます運次第といった様相を増してきている。また、現代に新しく登場したオンライン広告業界は、世界的な景気後退が続いた場合の回復力がまだ実際に証明されたことはない。

 JPモルガンのアナリスト、ダグ・アンマス氏は先週のレポートで、2008〜09年の世界金融危機の時期にデジタル広告が広告費全体に占めた割合が約12%だったことに言及。これに対し、昨年は67%となっており、「オンライン広告収入は現在、マクロトレンド全体からはるかに大きな影響を受けやすくなっている」と指摘している。今回、この業界が回復するには、小手先の対応以上のことをする必要があるだろう。

 

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私見

デジタル広告。ネット広告は今やそれ以外の媒体を

凌駕し不動の地位を築いている。

伸び率が鈍化するのは当たり前と言えば当たり前であり、

またコロナの影響がまだ残っている旅行・航空・

小売り・サービスなどがバンバン広告を打てないのも

影響しているから減っているのはある意味仕方がない

のではないでしょうか??

 

また既存になったネット広告が今後は新しい

媒体として進化することも十分考えられるので

その領域で伸びる分、既存のネット広告が減るってのも

十分ありえるのではと思います。

 

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