ドル高行き過ぎの兆し
――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
米ドルの快走に歯止めがかかった。投資家は必ずしもドル高基調の再開を想定すべきではない。
ドルは当然ながら、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めによる恩恵を受けている。金利の上昇により、投資マネーが米債券などのドル資産に向かいやすくなるためだ。株式市場の低迷やロシアによるウクライナ侵攻も、安全資産とされるドルの妙味を高めてきた。
その結果、投資家が注目するインターコンチネンタル取引所(ICE)ドル指数は年初来7.1%上昇。主要16通貨のバスケットに対するドルの価値を示すウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)ドル指数も6.6%値上がりしている。過去1年ではICEドル指数は14.2%の上昇だ。
米経済にとってドル高はプラス・マイナス双方の影響がある。輸入品の価格を下げるため、インフレ抑制には有益だ。だが、輸出業者や多国籍企業にとっては、ドル建て換算の海外利益が目減りしてしまう。マイクロソフトは先週、ドル高を理由に、4-6月期(第4四半期)の売上高と利益の見通しを引き下げた。
ただ、足元では米経済に弱含みの兆候が出ていることで、ドルの勢いに陰りが出ている。ICEドル指数に基づけば、5月半ばのピークからは2%値下がりだ。
ただ、その要因は国内に限らない。現在のインフレ高進が世界的な問題であることが明確になるのに伴い、諸外国の中央銀行もFRBとともに金融引き締めに転じており、これらの国々の通貨を押し上げている。
例えば、5月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.1%上昇と、データの収集を開始した1997年以来の最高水準となった。
欧州中央銀行(ECB)はこれまで、7月に資産買い入れ策を終了し、9月までには主要政策金利を現行のマイナス0.5%からゼロに引き上げる意向を示している。ECBがさらに積極的な引き締めを余儀なくされるとの見方も強まっている。ユーロは対ドルで5月12日につけた安値から2.7%値を戻した。
カナダ銀行(中央銀行)も先週、0.50ポイントの利上げを決定。31年ぶりの水準に跳ね上がったインフレ退治に向けて、2会合連続で0.50ポイントの引き上げに踏み切った。カナダドルは5月半ば以降、対米ドルで3.4%値上がりしている。オーストラリア準備銀行(中央銀行)も7日、想定を上回る0.50ポイントの利上げを決めた。
こうしたパターンは世界各地で繰り返される公算が大きい。主要国で目立った例外は中国と日本で、中国では一段の金融緩和、日本では緩和維持が見込まれている。
10年物の日本国債利回りは現在0.24%どまりで、3%程度の米10年債とは対照的だ。それでも、世界的に金融引き締めが進行するのに伴い、主要国通貨に対するドルの威力は損なわれるだろう。
もちろん、米経済が不況を回避し、FRBがタカ派姿勢を維持すれば、ドル高の持続もあり得る。しかし、エコノミストが注目する他の指標は、ドルが過大評価の領域に迫っていることを示唆し始めている。例えば、各国の消費者物価水準の違いを考慮して他通貨に対するドルの実質的な購買力を示す「実質実効為替レート」が挙げられる。
国際決済銀行(BIS)によると、新型コロナウイルス禍初期の金融市場の混乱で一時的に跳ね上がった2020年初頭を除き、ドルの実質実効為替レートは2022年4月時点で2000年代初期以来の高水準にある。それまでは長期にわたりドル安基調が続いていた。足元の傾向は、ドル高が米国の国際競争力の足かせに変わりつつあることを示しているかもしれない。
この点を踏まえれば、ドル高の反転はマイクロソフトのような米国の多国籍企業にとっては朗報だろう。
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~私見~
記事とは直接関係ないとは思うけど円安ドル高が
進んでますね~ 普通の先進国株式投信とか
米国株投信とかってけっこう直近高値付近まで
戻していたり、高値更新しているものとかも
あるんかな??
それもこれもドル高円安の影響なんだろうけど
レバナスは円ヘッジが掛かっている為、
まったく恩恵を受けられずむしろ
それが足を引っ張ってる??
将来的にはさらに円安になると踏んでいる
おナスとしてはこのままレバナスに投資を
続けていってもいいのか?っていう
疑問って言うか焦りが生じています。
じゃあ出来る事と言えば、普通のナスダック
投信に変更する?それとも米国ETFの
TECLやSOXLで頑張る??
今のところだと後者の米国ETFでって
思っちゃいますね。
最近インターネット3倍ブルのWEBLや
バイオ3倍のLABUとか興味あるけど
WEBLは10ドル、LABUは5ドルを
下回ったら試しに買ってみようかな?
なんて思ってたらするすると上がって
しまってます。
ま、無理に追いかける事はしないので
来たら試しに買う。を待ちたいと思います。
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