バフェット氏が石油投資を拡大、利益押し上げも
米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが石油大手への大型投資を強化している。
バークシャーは2月以降、オキシデンタル・ペトロリアム株式を着実に買い増しており、今月には2日間でさらに1200万株を購入した。
これにより、バークシャーによるオキシデンタルへの出資は18.7%に達しており、断トツの筆頭株主だ。また持ち株比率は自社の連結決算に計上できる水準まであと一歩に迫っており、そうなれば利益の押し上げが期待できる。
米国会計基準(GAAP)では、普通株の保有比率が20%以上に達した場合、相応分を連結決算に計上するよう推奨している。オキシデンタルは今年、利益が約100億ドル(約1兆3700億円)に上ると見込まれており、節目の20%を超えれば、バークシャーの利益を20億ドルほど押し上げる可能性がある。メリーランド大学ロバート・H・スミス・スクール・オブ・ビジネスのデービッド・カース氏はこう分析する。
そうなれば、バークシャーにとっては相当な追い風だ。バークシャーは現時点で、オキシデンタルの配当支払い(年間1億ドル未満)しか決算報告に含めていないとカース氏は指摘する。バークシャーは昨年、過去最高となる約900億ドルの利益をたたき出した。
バークシャーは現在、26.6%の株式を保有する食品大手クラフト・ハインツを持ち分法適用会社としている。
バークシャーがオキシデンタル株式を今後買い増しても、想定外ではないとの声も上がる。
何より、バークシャーにはその資金力がある。1-3月期(第1四半期)末時点の手元資金は約1060億ドルだ。またバフェット氏はオキシデンタルのビッキー・ホルブ最高経営責任者(CEO)への称賛を隠さない。ホルブ氏は債務圧縮を進めるとともに、自社株買いや配当を通じて株主への資本還元に注力している。
バフェット氏は4月、バークシャーの年次株主総会で「ビッキー・ホルブが言うことはすべて全く理にかなっている」と指摘。その上で、オキシデンタルは「バークシャーにとって格好の投資先」のようだと述べている。
これまでのところ、バークシャーの戦略は奏功している。
ロシアのウクライナ侵攻を背景とする原油高騰を追い風に、オキシデンタルは今年、株式市場で快調ぶりが際立つ。年初来の値上がり率は100%と、S&P500種指数構成銘柄の中で2位以下を大きく突き放してトップに立つ。これに対し、値上がり率2位は同業のコテラ・エナジーで43%、S&P500種指数全体では20%の値下がりだ。
バークシャーは今年、オキシデンタルのほか、シェブロン株も買い増しており、4月末時点の保有銘柄で4番目の大きさだ。
アナリストからは、バークシャーがさらに踏み込むとの声も聞かれる。
トゥルイスト・セキュリティーズのアナリスト、ニール・ディングマン氏は6月、リサーチノートで、オキシデンタルの信用格付けが改善すれば、バークシャーは完全買収に乗り出すかもしれないと指摘した。
バークシャーは通常、投資適格級の企業しか傘下に置いておらず、オキシデンタルの格付けは投資適格級を1段階下回る水準にある。だが、ディングマン氏はオキシデンタルが債務返済に努め、キャッシュフローの確保を重視している点を踏まえれば、年内に格付けが引き上げられる公算が大きいという。
また、石油・ガスの探査・生産を手掛けるオキシデンタルは、バークシャーの既存のエネルギー事業を補完する役割も果たす、と同氏は話している。
バークシャーとオキシデンタルは現時点でコメントの要請に応じていない。
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~私見~
さすが!!バフェットさんって感じですね
去年なんかが株価が上がり過ぎて買えないから
現金ばかり積み上がって困る~って言ってたのを
よそにグロース株はどんどん値上がりしていき
バフェットさんもアップルだけではなく
もっとグロース株に投資したらいいのに。。。って
言われたのかは分かりませんがやはりそこは
バフェット氏。
このインフレ、利上げによる株価の下落を
予測していたかのようにガンガン購入
しかも一緒になって落ちる銘柄を安く拾うのではなく
しっかり上昇する株をしっかりと上がる前から
補足して購入するなんてさすが以外の何物でもない
まだ3月末の時点で1,060億ドルも持ってるようですが
もう一段階下がったら投入するのかそれまでに投入
するのかは分かりませんが結局そういう勘?嗅覚?は
一流なので虎視眈々と狙っていた獲物に
照準をあわせてそうです!!!
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