最近のエンターテインメント業界では、予想外のヒットはめったに起こらない。米動画配信サービス大手ネットフリックスは、自社の広告事業が次のヒットになることに賭けている。
ネットフリックスは広告付きプランを2022年後半に導入した。通常プランよりかなり割安で、好評のようだ。同社は18日発表した4-6月期(第2四半期)決算で、広告付きプランを提供している地域では新規会員の45%がこのプランを選んだと明らかにした。だが広告主はまだ殺到していないようだ。調査会社ビジブル・アルファのコンセンサス予想によると、ネットフリックスの上半期の広告付きプランの売上高は8億ドル(約1260億円)弱で、売上高全体の4%に過ぎない。
ネットフリックスは18日、広告事業の出足は低調だと認めたようだ。株主宛て書簡で、「広告が24年または25年に売上高成長の主なけん引役になるとは考えていない」と説明した。グレッグ・ピーターズ共同最高経営責任者(CEO)はその後の電話説明会で、広告販売・運営部門の人員を増やしており、「広告主に対応するための態勢を整えている」と述べた。4-6月期は有料会員数が810万人の純増となるなど、好調な面もあったが、広告事業の控えめな見通しが足を引っ張った。
ネットフリックスは有料会員数が世界で約2億7800万人と、紛れもない動画配信大手だ。このため、同社が広告事業を拡大し、広告付きでもいいという層をくまなく取り込めるようになるのは時間の問題だ。だがこの時間こそがカギとなる。他社も広告に力を入れている。米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムは今年に入り、動画配信サービス「プライムビデオ」の基本プランを広告付きにした。同社にはすでに強力な武器がある。ネット通販向けにデジタル広告事業を構築しており、売上高は年間490億ドル余りに上る。
ネットフリックスはパスワード共有制限による押し上げ効果が薄れるにつれ、広告の重要性が増していくだろう。直近4四半期は会員純増数が3900万人強と、前年同期の2倍を上回った。
ただ、7-9月期(第3四半期)の会員数の伸びについては、パスワード共有制限の効果があった昨年に比べ小幅になるとの見通しを示した。同社は来年から会員数を公表しない方針だ。投資家はこれまで目に見える成長率で事業を評価することができたが、今後は何を基準にするかが悩みどころだろう。
かつてテレビの視聴者は、番組が広告で中断されるのをいまいましく思っていた。ネットフリックスの投資家は、早く広告だらけになってほしいと思うようになるだろう。
Copyright (c) 2024 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.
いちのりのつぶやき
ネットフリックスもamazonプライムビデオも契約したことがなく、先月1ヶ月だけU-Nextをお試し無料期間で登録してみて最初は何見ようかと思ってちょろちょろ見ましたが、その内そこまで見るものないな~となって結局あまり活用できなかった。。。もともと映画もアニメもそこまで興味が無いので無料期間だけでお腹いっぱいだったけど映画やアニメが好きな人は良いんでしょうねサブスクって youtubeの広告なしプランって興味あるけどやっぱり便利なんですかね~
<スポンサーリンク>