いちのりの資産運用日記

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半導体EDAソフトの米シノプシス、なお買い時

 

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」


 現在、半導体業界に投資するのは厳しい状況だ。今後、半導体の販売と設備投資は縮小すると見られている。ただ、いくつかの企業はその影響を免れるはずだ。その筆頭格が米シノプシスである。

 シノプシスは電子設計自動化(EDA)ソフトウエアに特化した最大手だ。このソフトは、簡単に言えば、1個あたり10億個超のトランジスタを含むことが多い複雑な半導体チップを、人間の髪の毛の約1000分の1の線幅の回路を使ってエンジニアが効率的に設計・検証できるようにするためのものだ。チップ製造プロセスがかつてないレベルまで微細化されている中で、チップの設計は一段と複雑さを増している。5年前、最先端のチップは回路線幅14ナノメートルの回路を使用していた。現在ほとんどの最先端チップの標準は7ナノメートルだが、 台湾積体電路製造 (TSMC)は5ナノメートルのチップを量産している。

 過去2年の半導体需要ブームはシノプシスにとってすばらしい環境だった。過去8四半期の売上高は平均で前年同期比18%増。それ以前の8四半期は8%増だった。また、 S&Pグローバル ・マーケット・インテリジェンスのデータによると、直近12カ月の営業利益率は23%で、少なくとも過去20年間で最高となっている。

 しかし、極めて景気循環的な半導体市場で好況期が長続きすることはない。世界的なマクロ経済減速の影響は既に及びつつある。半導体の買い手は在庫が膨らんでいることから発注を減らしている。このため、エヌビディア、インテルマイクロン・テクノロジー などの米半導体大手は業績見通しの下方修正を迫られ、インテルとマイクロンは設備投資計画も縮小している。世界半導体市場統計(業界の公式データソース)によれば、今年の世界半導体販売額の伸びは16.3%と、昨年の26.2%から大幅に減速し、来年はさらに鈍化して5.1%になると予想されている。一部では、これらの数字でも楽観的だという見方もある。BofA証券のアナリストは、今年の半導体販売額は10%未満の伸びにとどまり、2023年は減少すると予想している。

 半導体製造装置への設備投資についても、これまでの3年は拡大が続いたが、来年は縮小傾向になると予想するアナリストもいる。この市場も非常に景気循環的で、2〜3年ごとに売り上げが落ち込む傾向がある。だが、 JPモルガン のハーラン・サー氏は、設備投資とは違い、EDAソフトウエアは研究開発(R&D)予算と連動する傾向があると指摘する。テックインサイツのデータによると、シノプシスの年間売上高は2005年以降減少したことはないが、半導体資本設備市場の年間販売額は同期間に6回減少している。

 こうした底堅さの理由は、半導体メーカーは販売不振時もR&D予算を削りにくいという事情にある。R&D予算を削減すれば、将来の製品と売り上げをリスクにさらすことになるからだ。また、シノプシスのようなEDAソフトウエア企業は、もはや大手半導体メーカーだけに依存しているわけではない。アップル、 アマゾン・ドット・コム 、グーグルなどのハイテク大手は、スマートフォンやデータセンターのサーバーといった製品向けの半導体を社内で設計するようになった。アップルは最近、パソコンの「Mac(マック)」シリーズに搭載するチップをインテル製から自社製に置きかえ、クアルコム製モデムチップを搭載するiPhone(アイフォーン)についても同様に内製化を検討していると報じられている。アップルのR&D費の伸びは過去5年間で年平均17%と、同時期の年間売上高の伸び(平均12%)を上回っている。

 シノプシスの強さは、同社が17日午後に発表する第3四半期決算で明らかになるはずだ。同社の業績予想の中間値では売上高は16%増と、前年同期の10%増より伸びが拡大する見通しだ(過去4年間の実績は、1四半期を除く毎四半期、予想を上回っている)。2022年10月通期の増収率は同社予想の中間値で19%と、2003年以降で最高の伸びが見込まれている。

 だが最も注目すべきことは、市場予想で、シノプシスの今後2年間の増収率が2桁台を維持するとみられていることだ。今後2年間は半導体業界全体の売上高は横ばいの見通しで、減少の可能性もあると予想されている。ハイテク大手や各国政府が半導体の重要性に目覚めた今、半導体設計企業に一息つく時間はないだろう。

 

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私見

半導体関連でも直接半導体を製造するところ?

設計するところ?じゃなくてその設計に必要なソフトウェアを

販売している所は半導体不況が免れるそうだ。

半導体不況がくるのかどうかもわからないが、

結局、主力となるものを製造・販売している

会社よりもそれらの会社にサービスを提供している

会社の方が直接的な影響がない分、生き残りやすい

のかもしれないね、かつてのゴールドラッシュの

時のリーバイスのように。。。

 

半導体の爆発的な需要はしばらく来ないのかな??

 

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