いちのりの資産運用日記

積立投資しながら大暴落を待ち望むオトコの投資人生

米国株関連ニュース【スタートアップに憑りつかれた先に】

SB孫氏の積極投資また裏目、IT不振で苦境

 

ソフトバンクは今のところ、スタートアップ向け投資を大きく削減している。孫氏は5月の決算発表にあわせて公表した動画で、手元資金を大量に積み上げたいと述べ、新規投資には一段と慎重に臨む考えを示している。

 

2020年に入って、ソフトバンクのスタートアップ投資のペースは緩慢だった。孫氏の視線はむしろ、インドネシア首都移転計画やナスダックに上場する大手ハイテク株のオプション取引に向かっていた。株価が一時的に下げると、複雑なオプション取引ソフトバンクは約54億ドルの損失を出した。

 

 その後の20年終盤にグロース株が活況を呈すると、ソフトバンクは多額の利益を手にする。創業間もない頃に行っていた料理宅配サービスの米ドアダッシュや韓国の電子商取引(eコマース)企業クーパンへの投資が当たり、ピーク時には合計350億ドル余りの含み益が出ていた。

 

 こうした中、孫氏は再びスタートアップ企業に目を向けるようになり、ビジョン・ファンド2からの投資を大きく拡大させたいと考えていた。元社員らの話で分かった。孫氏は、タイガー・グローバルといった競合ヘッジファンドによる投資が急拡大していることに警戒感を示していたという。ヘッジファンドは一段と迅速に動き、かつ広範な投資先にマネーを投じていた。ソフトバンクは改善する必要があった。

 

孫氏はビジョン・ファンド2に自ら関与を強めるようになり、スタッフの投資スピードを上げるための枠組みを整備した。孫氏と幹部からはスプレッドシートに投資先候補となる世界のスタートアップ企業の一覧を作成し、異なる専門分野を持つビジョン・ファンドのスタッフを各社に割り当てた。

 

ソフトバンクでは、シート上のターゲット企業への電話を記録し、毎週開催されるビジョン・ファンドのスタッフとの電話会議で発表していた。ある元幹部は「金儲けのための電話攻勢」といった雰囲気があったと語る。販売実績を上げるよう圧力を受ける不動産セールスマンを描いた映画「摩天楼を夢みて」に例える声もあった。

 

 ビジョン・ファンド2は少ない業種に集中投資した前身のファンド1とは異なり、ヘルスケア、物流、ソフトウエア、ビデオゲームなど幅広い業種に投資。実質的にスタートアップの将来に広く賭ける戦略を採った。元幹部らは、こうした変更の多くは前向きなものだったと語る。孫氏は投資案件に対するスタッフの賛否両論に耳をより傾けるようになり、以前のようにスタートアップが求める以上の資金を投じることもしなくなった。VC業界の全般的な流れに反して、暗号資産(仮想通貨)といった足元で相場が崩壊している分野に足を深く踏み入れることもなかった。

 

 ただ、あまり評価されていない変更点もある。ソフトバンクは他の投資家との競争が激化する中で、スピードを優先して出資先の企業や創業者について分析する手間や時間を省いた。その結果、スタッフは数少ない手掛かりを基に急ピッチで案件を進め、デューデリジェンス(資産査定)やバリュエーション評価に対して慎重さを失っていった。元社員らの話で分かった。例えば、少なくとも有力VC投資家2社が支援していれば、その案件はゴーサインが出やすかったという。

 

ビジョン・ファンド2は21年、平均で2日おきという、驚異的なペースで投資を進めた。これはファンド1がピークだった年を上回るペースだ。ファンド2に対する40億ドルの融資も、借金なしが多いVCファンド業界では異例とも言えるリスクが加わった

 

 こうした投資ペースの加速を巡り、幹部の間では不満が高まっていた。セールスマンのような企業文化に反発する向きもあれば、VC業界で転職すれば給与が増えるとの声も出ていた、と元幹部らは明かす。ディープ・ニシャール氏やジェフ・ハウゼンボールド氏といった投資パートナーの幹部が去り、米国チームは人材流出が顕著となった。内情に詳しい関係筋によると、孫氏の右腕だったマルセロ・クラウレ氏は報酬を巡る対立が要因となって退社した。

 

 米連邦準備制度理事会FRB)が昨秋、利上げの方針を示唆すると、ハイテク株のバリュエーションが一転して下がり始めた。21年に入って上場した倉庫ロボット開発バークシャー・グレイに対する7億ドルの投資は、前回ソフトバンクの決算発表以降の株価変動に基づくと、1億5000万ドルまで価値が目減りした。

 

 ソフトバンクは、ネット経由でメンタルヘルス治療を手掛ける米スタートアップ企業セレブラルに対する3億ドルの投資も主導していた。だが、注意欠陥過活動性障害(ADHD)治療薬「アデロール」といった薬の処方箋交付のやり方が問題視され、連邦取引委員会(FTC)と司法省は調査を開始した。セレブラルは違法行為はないと主張している。ソフトバンクにとっては、数百社ある出資先の未公開企業の評価を見直す中で、痛みがさらに広がる可能性が高い。これは新たな資金調達ラウンドでの評価額によって左右されるため、そのプロセスは時間がかかる見通しだ。

 

中でも出資規模が大きいのが、BNPL(バイ・ナウ・ペイ・レイター)サービスを手掛けるスウェーデンの新興企業クラーナ・バンクだ。かつては「未来のペイパル」との期待も出ていた。孫氏はフィンテック投資に意欲を燃やしており、当時ソフトバンク最高執行責任者(COO)を務めていたクラウレ氏がクラーナの・セバスチャン・シェミャートコフスキCEOを孫氏に紹介した。ソフトバンクは21年上期に、平均約350億ドルのバリュエーションでクラーナに17億ドルを投資。また、ソフトバンクはビジョン・ファンド2からさらに20億ドルを振り向けることで合意していたという。内情を知る関係筋が明らかにした。

 

 ところが、株式市場が変調をきたし始めると、ソフトバンクは計画を一転して変更。クラウレ氏は22年初めに会社を去り、ソフトバンクはクラーナへの追加投資を撤回した。ソフトバンクの資金を使い果たしつつあったクラーナは今年に入り、より高い評価額での資金調達を目指した。だが、市場環境の冷え込みに阻まれ、希望の評価額は500億ドルから150億ドルまで落ち込んだ。これについては、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が6月に報じていた。7月、初期投資家であるセコイア・キャピタルが主導した投資ラウンドでは、クラーナは67億ドルと評価された。

 

クラーナの会長で、セコイアのパートナーであるマイケル・モーリッツ氏は、評価額の急落について「クラーナへの評価を過去数年から一変させた投資家らによるところが大きい」と述べる。関係筋によると、ソフトバンクはそのラウンドへの参加を拒否した。

 

Copyright (c) 2022 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.

 

私見

孫正義氏の伝記みたいなのを読んだことがある。

別に楽して今の地位を築いた訳でもなく物凄い努力と

突破力を持ってソフトバンクを今の大きさまで成長

させていきた。ただ、決して平たんな道のりでなかったにしろ

案外思った通りの結果を出せているのかなと

傍から見れば思うのですが、ビジョンファンドは

孫氏の今までの成功体験から来る慢心もあるのかも

しれませんね。

 

ま、孫氏が全ての投資先を決めてるのではなく

それこそ世界中から優秀な人材を集めて日夜

頑張った結果によるものがあるかとは思うが、

365日毎年良い結果を出せるものではないということは

十分理解してるとは思うが、やってることは

そう思ってないように見えるかもしれない。

 

会社が大きくなるにつれて扱う金額も大きくなる

前ならかすり傷で済んだケガも金額が大きければ

命を落としかねるケガにつながる可能性もある。

 

孫氏はまだまだ現役を続けるのかとは思うが

晩年はカリスマ経営者にとってあまり良くない結果に

なることもよく見受けられるので

そうはならないようにしてもらいたいな・・・と

ソフトバンクに縁もゆかりもないおナスが偉そうに

言っててゴメンナサイ(m´・ω・`)m ゴメン…

 

 <スポンサーリンク>