いちのりの資産運用日記

積立投資しながら大暴落を待ち望むオトコの投資人生

ナスダック100関連ニュース【人材の新陳代謝がアメリカの強みでもある】

テック人材の超売り手市場、景気懸念で既に過去

 

規模の大小を問わず、テクノロジー企業が採用に慎重になり、テック人材がこれまでのように無理な要求をしても通らないようになってきた。

 

 新型コロナウイルスパンデミック(世界的な大流行)が始まってからかなりの期間、テクノロジー企業は積極的に人材を採用し、就職希望者は自ら給与額を指定したり、リモート勤務を含む特典を要求したりすることができた。しかしリセッション(景気後退)懸念が浮上し、採用を削減したり凍結したりする企業が増えている。リモート勤務を認めるポジションの数を見直す企業もあれば、一部では内定を取り消す企業もある。

 

 マイクロソフトは先頃、一部のスタッフをレイオフ(一時解雇)すると発表した。ネットフリックスやコインベース・グローバル、ツイッターは既にレイオフを実施。アルファベット傘下グーグルを率いるサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)も従業員に対し、年内は人材採用のペースを緩めると述べた。フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズのエンジニアリング部門トップは管理職に対し、退職させるべきパフォーマンスの低い従業員を見極めて報告するように指示した。

 

 テックワーカーのリンジー・コリンズ・ゲストさん(40)はこうした企業側の期待の変化を直接経験した。5月に決済専門の金融テクノロジー企業ボルト・フィナンシャルからレイオフされ、職探しを始めると、就職希望先の企業からそれまでの給料より平均で3割も低い基本給を提示された。最終的に、給与の希望に応じたライブストリーミングショッピングの新興企業への就職を決めた。

 

 「古き良き時代が終わったことがはっきり分かった」とゲストさんは話す。

 

 新興企業の交渉力がこのように変化した一つの理由は、資本がこれまでほど自由に移動していないことがある。ベンチャーキャピタル(VC)が投資条件を厳格化し、投資家はリセッションに備える投資先企業に生き残るためのアドバイスをする中で、新興企業は速いペースでの成長より、コスト削減に力を入れている。VCの投資先の採用関係者によると、このことは新規雇用者を引きつけるため給与に大金をつぎ込むやり方が終わりつつあることを意味しているという。

 

 しかし全ての従業員が不利な立場に置かれているわけではない。実際、業界にはまだ求職者よりも求人のほうが多い。情報技術(IT)業界団体コンプティア(CompTIA、コンピューティング技術産業協会)によると、6月のテクノロジー分野の求人件数は前年同月比62%増の50万5663件に達し、採用を減らしている企業よりもまだ従業員数を増やしている企業が多いことを示している。例えば、マイクロソフトレイオフを実施すると発表したものの、今後1年はまだ従業員数を増やすつもりだ。

 

 採用関係者によると、機械学習人工知能(AI)といった分野で高度な技術を持つ労働者はまだ給与額を指定できるという。コンプティアによると、6月のテック人材の求人は、全体の3分の1近くがソフトウエア開発者やエンジニア向けだった。インディード・ドット・コムによると、ソフトウエア開発の求人のうちリモート勤務に言及する求人は6月末の時点で38%近くと、前年同月の約32%を上回った。

 

 これまでにドロップボックスやギットハブ、スナップに投資したVC「IVP」で人材開発トップを務めるセイディア・ハワード氏によると、給料について期待と現実が今のようにかけ離れた一つの理由は2021年に給料が大きく上昇したことにある。2021年の上昇は「法外」で「それまで見たことがない」ものだったと同氏は指摘する。

 

 VCや採用関係者によると、オフィス勤務を望む就職希望者はリモート勤務を求める人より有利かもしれない。ハワード氏は企業の幹部から、オフィス勤務を希望する就職希望者を採用したいという声を聞いているが、「みんながそれをはっきり言うとは限らない」という。


VCには、従業員をオフィスに呼び戻す企業への選好を割と隠さないところもある。ファウンダーズ・ファンドのパートナーであるキース・ラボイス氏は5月、従業員がオフィスで勤務する新興企業に資金を提供しようと思っているとツイートした。ラックス・キャピタルのジョシュ・ウルフ氏は先月、テスラのイーロン・マスクCEOが従業員にオフィス勤務を求めたことへの支持をツイッターで表明した。

 

 「リモート勤務は数がごく少ない場合に機能する」とウルフ氏は投稿した。「困難な時代でリセッションが迫っているときには、人々はボディーランゲージを使った対面での迅速な意思疎通と仲間意識、責任感を示すことが必要だ」

 

 ベンチマーク・キャピタルのパートナーで、ウーバー・テクノロジーズやグラブハブの初期支援者であるビル・ガーリー氏は、超低金利時代が労働者の奪い合いを招き、「ディズニーのような」経験や期待を生んだとツイッターに投稿した。

 

 ガーリー氏は「こうした世界しか知らない従業員にとって、レイオフやコスト削減(または出勤を命じられること)は明らかに常識外れだ」とツイート。「これは彼らのせいではない。余剰資本が従業員給付の過剰な提供や期待の増大を生んだ」

 

 人材コンサルティング会社コーン・フェリーのカーティス・ブリット氏が昨年の今頃に担当していた求人の約半分は完全なリモート勤務だったが、今は25%に近い水準だという。パンデミック初期の頃、ある金融サービス会社のためにソフトウエアエンジニア30人を採用する手伝いをしたが、このときは企業がリモート勤務を受け入れていた。しかし今ではこの企業は、従業員の居住地や受け入れる用意のある人材、支払う給与について以前よりもこだわるようになったという。

 

 「企業側の希望がこれまでよりはるかに具体的になった」とブリット氏は言う。

 

 ボストンの医療AI新興企業、セントー・ラブズ(Centaur Labs)を経営するエリック・デュハイム氏は最近、製品マーケティング担当者の採用活動をする際に同様の調整を行った。まず会社が検討する給与や経験の水準の上限を引き下げ、その後、採用活動を打ち切った。

 

 「ある就職希望者には、『申し訳ないが、今は会社の優先事項を再評価しているところなので内定を出したくない。出した内定を取り消す会社にはなりたくないからだ』と伝えた」とデュハイム氏は言う。

 

 セントー・ラブズではセキュリティーエンジニアなど業務上不可欠なポジションの採用は続けているとした上で、「以前のような切迫感はない。間違いなく最適な人材を見つけたい」とデュハイム氏は語った。

 

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私見

アメリカでは新卒でも年収1,000万円はザラだという

話を聞いたことがある。ま、それはいわゆるFラン大学を出た

人でもって訳ではなく優秀な人材だからってのは分かってるが

それにしても凄いなぁと思った。

 

また、IT系は求人数も給料も跳ね上がってたらしいが

それが急に萎んだみたい。それでも一部凄い能力を

持ってる人には引き続きオファーは殺到し、

給料も天井知らずだからそれって昔から同じ

なんでしょうね。中途半端な能力な人でも

高い給料や条件を提示してたのが適正になっただけ

なんでどちらかと言えばそういった従業員の方が

身の程わきまえろよって感じなのかも。。。

 

アメリカの場合は、その振れ幅がえげつないし

クビもどんどん切る。一見悪そうな社会に見えるが

むしろこっち方が健全なのかもしれない。

また、だからこそ従業員側もどんどん要求する。

日本ではなかなか考えられないけど

従業員がやった成果に対して文句言わないから

ブラック企業なのがいつまでものさばっている

 

アメリカだったら従業員がすぐに誰も

いなくなって会社が終わるのにね。。。

 

次の景気がよくなるまでは我慢しつつ自分の

能力を向上させてよりよい所で仕事をする。

そういった中でこそ経済は飛躍的に発展するんだな

と思いました。

 

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